蓄電池

蓄電池の寿命を延ばす「賢い充放電」とは?リチウムイオンの劣化を防ぐための対策5選

北海道札幌市で太陽光発電や蓄電池の設置を手がけているスマエネライフです。いつもブログをお読みいただき、ありがとうございます。

太陽光発電システムと合わせて家庭用蓄電池を導入された方、またはこれから札幌市で導入を検討されている方の中には、「蓄電池は高価な設備なので、できるだけ長く大切に使いたい」「どうすれば蓄電池の寿命を延ばせるのだろう?」といった疑問やご希望をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

太陽光発電や蓄電池をすでに導入されている方はもちろん、これから札幌市で導入を検討されている方は、ぜひ最後までご覧いただき、大切な蓄電池を長くご活用いただくための参考にしていただければ幸いです。

なぜ蓄電池は劣化するの?知っておきたい「寿命」の基本

家庭用蓄電池を長く使うためには、まず「なぜ劣化するのか」という根本的な理由を知ることが重要です。ここでは、蓄電池の寿命を理解するための基本的な知識について解説します。

そもそも家庭用蓄電池の主流「リチウムイオン電池」とは

現在、家庭用蓄電池の多くは「リチウムイオン電池」が使われています。これはスマートフォンや電気自動車(EV)などにも使われている、身近な技術です。

電池の中では「リチウムイオン」という粒子が正極と負極の間を行き来することで充放電が行われます。この仕組みにより、小型・軽量でありながら多くの電気を蓄えられる(高エネルギー密度)ため、家庭用として広く普及しています。

寿命を縮める2つの劣化「経年劣化」と「サイクル劣化」

蓄電池の寿命を語る上で欠かせないのが、「経年劣化」と「サイクル劣化」という2種類の劣化です。

1. 経年劣化

経年劣化とは、蓄電池をあまり使用していなくても、時間の経過とともに自然に性能が低下していく現象です。これは人間が年齢を重ねるのと同じで、完全に避けることはできません。電池内部の材料が、時間と共に少しずつ化学変化を起こし、性能が下がっていきます。

2. サイクル劣化

サイクル劣化とは、充電と放電を繰り返すことによって蓄電池が消耗し、性能が低下する現象です。先ほど説明したリチウムイオンの往復運動が繰り返されるたびに、電極などの内部部品が少しずつダメージを受け、蓄えられる電気の量が徐々に減っていきます。これは、車のタイヤが走行距離に応じて摩耗していく様子に似ています。使えば使うほど、劣化が進むのがサイクル劣化の特徴です。

家庭用蓄電池の寿命を延ばすためには、避けられない「経年劣化」をできるだけゆるやかにし、使い方によって進み具合いが変わる「サイクル劣化」をいかに抑えるかが重要な鍵となります。

リチウムイオンが劣化する主な原因

リチウムイオン電池が劣化する主な原因は、以下の3つが挙げられます。

●  高温・低温環境: 極端な温度は、電池内部の化学反応に悪影響を与えます。

●  過充電・過放電: 電池を満タン(100%)にしたり、空っぽ(0%)にしたりする状態は、電池に大きな負荷をかけます。

●  充放電の頻度: 必要以上に充放電を繰り返すと、サイクル劣化が早く進みます。

これらの原因を理解し、適切な対策をとることが、札幌市の厳しい気候のもとで太陽光発電と蓄電池を長く使い続けるための第一歩となります。次の章では、これらの原因に対する具体的な対策を5つご紹介します。

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蓄電池の寿命を延ばす!リチウムイオンの劣化を防ぐための対策5選

ここからは、蓄電池の寿命を延ばすために、今日からでも実践できる具体的な対策を5つご紹介します。太陽光発電システムと連携している蓄電池を、より長く、賢く使うための方法です。

対策1:高温・低温環境を避ける

蓄電池の設置場所は、直射日光が当たる場所や極端に寒くなる場所を避けることが極めて重要です。

理由


リチウムイオン電池は、人間と同じように快適な温度環境を好みます。特に、高温と低温は電池の劣化を加速させる大きな要因です。

●  高温環境: 温度が高いと、電池内部の化学反応が活発になりすぎます。これにより、内部部品の劣化が早まったり、蓄電容量が早く減少したりします。メーカーが推奨する動作温度は一般的に-10℃~40℃程度ですが、特に30℃を超える環境が続くと寿命に影響が出やすくなります。

●  低温環境: 逆に温度が低いと、リチウムイオンの動きが鈍くなります。これにより、充電効率が低下するだけでなく、最悪の場合、電池内部でリチウムイオンが詰まるような現象(金属析出)が起こり、内部を傷つけて容量低下や故障の直接的な原因になる可能性があります。

具体例


札幌市のように夏は30℃を超える日があり、冬は氷点下まで気温が下がる地域では、この温度管理が特に重要になります。

●  設置場所の工夫: 北海道では、蓄電池は原則「屋内設置」を推奨しています。物理的には屋外に設置できないわけではありませんが、おすすめはしておりません。規定通りの品質が保たれない可能性があるためです。
やむを得ず屋外へ設置する場合は玄関フードの内側に設置するか、直射日光が長時間当たらない家の北側や東側で、雪に埋もれない場所を選ぶことを推奨します。これにより、冬場の積雪の影響や夏場の過度な温度上昇の影響も少し和らぎます。

●  屋内設置の検討:温度変化が比較的少ない屋内への設置が有効な選択肢です。

●  風通しの確保: 蓄電池本体も動作中に熱を発生します。機器の周囲に十分なスペースを確保し、空気の通り道を妨げないようにしましょう。壁にぴったりと設置すると熱がこもりやすくなり、劣化の原因となります。

対策2:「過充電」「過放電」を避ける

蓄電池の充電量を100%(満充電)や0%(完全放電)の状態にしないことが、劣化を防ぐ上で効果的です。

理由


リチウムイオン電池は、充電量が上限や下限に達した状態が続くと、電極の材料に大きなストレスがかかります。例えるなら、ゴムを限界まで伸ばし続けたり、逆に縮めきった状態で放置したりするようなものです。このような極端な状態は、電池の内部構造を不安定にし、少しずつ壊れやすくしてしまうため、サイクル劣化を早める原因になります。

具体例


多くの家庭用蓄電池では、この過充電・過放電を防ぐための設定が可能です。

●  充放電設定の活用: 蓄電池のモニターや設定画面から、充電量の上限を90%~95%、下限を10%~20%程度に設定するのがおすすめです。これにより、電池に過度な負荷がかかるのを防ぎ、より安定した環境で運用できます。

●  BMSによる保護機能: 近年の太陽光連携蓄電池には、「BMS(バッテリーマネジメントシステム)」という高度な管理システムが搭載されています。BMSが電池の状態を24時間監視し、自動的に過充電や過放電を防いでくれるため、使う人が常に気を配らなくても安心です。

対策3:ライフスタイルに合った「運転モード」を選ぶ

ご家庭の電気を使う時間帯に合わせて、蓄電池の「運転モード」を最適化することで、無駄な充放電を減らし寿命を延ばすことにつながります。

理由


蓄電池にはいくつかの運転モードがあり、どのモードを選ぶかによって、1日のうちに充電・放電を行う頻度やタイミングが変わります。不要な充放電はサイクル劣化を早めるため、ご自身の生活スタイルに合ったモード設定を選ぶことが大切です。

具体例


代表的な運転モードには、「経済モード」と「グリーンモード(環境優先モード)」があります。

●  経済モード: 電気料金が安い夜間に電力会社から電気を買って蓄電池に貯め、電気料金が高い昼間にその電気を使います。日中は仕事などで家を空けることが多く、夜間に電気をよく使うご家庭(例:共働き世帯など)に向いています。

●  グリーンモード: 太陽光発電で作った電気のうち、自宅で使いきれなかった「余剰電力」を優先的に蓄電池に貯めます。そして、夕方や夜、曇りの日など「太陽光発電ができない時間帯」にその電気を使います。日中も在宅していることが多く、太陽光発電の電気を最大限自家消費したいご家庭(例:専業主婦(夫)のいる世帯、在宅ワーク中心の方)に最適です。

対策4:長期間使用しない場合は「残量50%」を意識する

長期の旅行や出張などで家を空け、蓄電池を長期間使わない場合は、充電残量を50%程度にしておくのが理想的です。

理由


対策2で説明した通り、満充電(100%)や完全放電(0%)の状態は、電池にとってストレスの大きい不安定な状態です。

一方で、充電量が40%~60%の中間的な状態は、リチウムイオン電池が化学的に最も安定していられる状態です。この安定した状態で保管することで、長期間使用しない間の経年劣化を最小限に抑えることができます。

具体例


これは、スマートフォンを長期間保管する際にも推奨される方法と同じです。

●  出発前の設定: もし1ヶ月以上の長期で家を留守にする場合は、出発前に蓄電池の残量が50%前後になるように調整しておくと良いでしょう。

対策5:【購入前が最重要】サイクル性能の高い製品を選ぶ

これまでの4つの対策は運用上の工夫ですが、蓄電池の寿命を決める最も重要な要素は、購入前に「サイクル性能の高い製品」を選ぶことです。

理由


どんなに丁寧に使っても、製品自体の耐久性が低ければ、寿命は短くなります。サイクル性能とは、「蓄電池が何回の充放電に耐えられるか」を示す指標であり、この性能が高い製品ほど長持ちすると言えます。

具体例


製品のカタログや仕様書には、「サイクル数」という項目が記載されている場合がありますが、最近では記載されていないことも多いため、詳しくは蓄電池の営業担当者へ確認されることをおすすめいたします。

●  サイクル数の見方: 例えば、「6,000サイクル」「12,000サイクル」といった表記がされています。これは、規定の条件下で充放電を繰り返した場合に、蓄電容量が初期の何%(例:60%や70%)まで維持できるかを示した回数です。

●  具体的な年数換算: 仮に1日1回の充放電を行うとすると、「12,000サイクル」の蓄電池は理論上、12,000日 ÷ 365日 ≒ 約32.8年間使える計算です。もちろんこれは目安で、使用環境によって変動しますが、サイクル数が多いほど耐久性が高いことの証明になります。

初期費用が多少高くても、サイクル数が多く長寿命な製品を選ぶことで、長期的に見てトータルコスト(交換費用や買い替えの手間など)を抑えることができ、結果的にお得になる可能性が高いのです。

対策以外にも!蓄電池の寿命を考える上での重要ポイント

賢い使い方に加えて、蓄電池の寿命を考える上で知っておきたい重要なポイントが2つあります。それは「メーカー保証」と「BMS」の存在です。

メーカーの「容量保証」を必ずチェックしよう

蓄電池の「寿命」とは別に、メーカーによる「容量保証」も重要です。

これは「保証期間内に蓄電容量が規定値を下回った場合、無償で修理・交換を受けられる」制度のこと。例えば「保証15年・容量60%」なら、15年以内に容量が新品の60%未満になると保証対象となります。
長寿命な製品ほど保証も手厚い傾向があるため、製品選びの際はサイクル数と合わせて、この容量保証の内容も必ず確認しましょう。

縁の下の力持ち「BMS」が自動で劣化を防いでくれる

BMS(バッテリーマネジメントシステム)は、蓄電池を安全に長持ちさせるための「縁の下の力持ち」です。BMSは、以下のような非常に大切な役割を担っています。

●  過充電・過放電の防止: 電池が満タンや空っぽになる前に充放電を停止させ、電池を保護します。

●  温度監視: 電池が高温や低温になりすぎないよう常に監視し、異常があれば動作を制限または停止します。

●  セルバランス制御: 蓄電池は「セル」という小さな電池の集合体でできています。BMSは、全てのセルの電圧が均等になるように調整し、一部のセルだけが劣化するのを防ぎます。

BMSの性能が良いほど、蓄電池は自動的に最適な状態で運用され、劣化が抑制されます。つまり、高性能なBMSを搭載した蓄電池を選ぶことも、長寿命化につながる重要な要素の一つです。

まとめ

今回は、太陽光発電システムと連携する家庭用蓄電池の寿命を延ばすための「賢い充放電」の方法と、知っておきたい重要なポイントについて詳しく解説しました。

●  蓄電池の劣化には「経年劣化」「サイクル劣化」がある。

●  劣化を防ぐ基本は「高温・低温を避ける」「過充電・過放電を避ける」こと。

●  ライフスタイルに合った「運転モード」を選び、無駄な充放電をなくすことが重要。

●  最も重要なのは、購入前に「サイクル数」が多く「容量保証」が手厚い、耐久性の高い製品を選ぶこと。

●  近年の蓄電池は高性能な「BMS」が自動で劣化を防いでくれるため、安心して使用できる。

高価な設備である蓄電池は、ただ設置するだけでなく、その特性を理解し、ちょっとした工夫を加えて「賢く使う」ことで、寿命を大きく延ばすことができます。

今回ご紹介した対策を実践することで、大切な蓄電池を末永く活用し、太陽光発電による経済的・環境的なメリットを最大限に得られるでしょう。

私たちスマエネライフは、北海道札幌市を拠点に、太陽光発電および蓄電池の専門家として、お客様一人ひとりのライフスタイルやご予算に合わせた最適なご提案をしています。

製品選びはもちろん、札幌市の気候を熟知したうえでの最適な設置場所のご提案や、導入後のアフターフォローまで、責任をもってサポートいたします。この記事が、蓄電池の導入をご検討の方にとって一助となれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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